第1話 「犯罪係数」
「どこかの誰かが愚かな人類どもと言ったとして、その人類には当然自分自身も含まれている。人間について知りたいと思ったら人間を見ているだけではいけない。人間が何を見ているのかに注目しなければ。君達は何を見ている?僕は君達を見ている。信じられないかもしれないが、僕は君達のことが好きだ。昔からよく言うだろう?愛の反対は憎悪ではなく無関心だ。興味が無いのならわざわざ殺したり、痛めつけたりはしないんだ。余計なことばかり考える。緊張しているのか。相手を甘く見過ぎて、踏み込み過ぎた。……なんてね。」(第1話 槙島聖護 独白)
➤冒頭、槙島の独白シーンより。
人類=人間=自分。つまりこの独白から、槙島は自分について知りたかったのだと考えられる。他人が見ているものを通して、自分という存在の価値、意味について知りたいと願った。そしてそれが叶うかもしれないことへの期待で、最後に笑ったのだと考えられる。(これは新編集版における追加シーンであるため、後の展開を知っているからこそ、余計に槙島が抱える闇について考えさせられる演出となっている)。
そして、ノナタワーでの対峙シーンから始まる。
「きっと彼らは一目見て分かったはずだ。二人は初めて出会うより以前からああなる運命だったんだろう。すれ違っていたわけでもない。彼らは誰よりも深くお互いを理解し、相手のことだけを見つめていた。」(第1話 常守朱 ナレーション)
オープニングテロップから配属シーン。事件発生の場面から始まる。
護送車、執行官(猟犬・潜在犯)の紹介。監視官(飼い主)の立ち位置を明確にする演出。
ドミネーターの登場(物語のキーアイテム)※基本モードはパラライザー(簡単に言うと麻酔銃のようなもの)
廃棄区画に逃げ込んだ犯人を捕獲するため、2手に分かれて追跡。
宜野座伸元(縢秀星、六合塚弥生)、常守朱(征陸智己、狡噛慎也)
縢が一番最初に犯人のもとへたどり着き、執行を行うが薬物の影響でパラライザーが効かず。ドミネーターが犯罪係数を更新し、モードがパラライザーからエリミネーターへと変形するが、犯人が人質を捕らえたまま再度逃亡する。
ここでサイコハザードの説明。
「犯罪係数は伝染するからなぁ。今どきの若いもんはストレスに耐性がないから暴力衝動や脅迫観念の影響を受けやすい」
「言っとくが明日は我が身だぞお嬢ちゃん。そもそも俺達がなんで執行官になんぞにされたのかと……」(第1話 征陸智己 セリフ)
征陸、常守のペアで犯人を追い詰めるが、興奮した犯人によって人質に危害が加わる恐れがあるため、下手に手が出せない状態。犯人の指示によってドミネーターを手放すが、適正ユーザーではない人間がドミネーターを手にしてもロックが掛かる。そのため使用できないドミネーターに犯人が困惑していると……
「……ご愁傷様」
ドミネーターによる執行とともに聞こえたのは、狡噛慎也のセリフ。エリミネーターモードで執行された場合、犯人は体の内側から破裂するように抹殺される。(パラライザーモードの適応は犯罪係数がオーバー100の時、300以上の場合はエリミネーターモードが適応される)
ドミネーターにより犯人は執行されたが、人質がサイコハザードにより犯罪係数がオーバー160へと上昇し潜在犯へ。人質を執行しようと征陸がドミネーターの銃口を向けるが朱はそれを阻止しようとする。
「あの人は保護対象です!彼女は混乱しているだけです…!そんな乱暴なことしなくても!」
「いいか、ドミネーターはシビュラの目だ。この街のシステムそのものが彼女を脅威と判断したんだ!その意味を考えろ!」
怯えた女性は階段から転げ落ち地下へと逃走。その後を狡噛が追いかけ、執行しようと再び人質へと銃口を向ける。この時人質のサイコパスはさらに上昇しており、パラライザーからエリミネーターへとモードが変形。それを見た朱は狡噛を止めようとする。この時、狡噛は朱を見て、何かを口にしたが(音声はなく口の動きだけ)、動きを止めることなく引き金に手をかけた。そして、朱は狡噛に向けてドミネーター(パラライザーモード)を発砲したのだった。
Q:場面の流れ、口の動きから「なら、撃ってみろ」と言っている?
➤公式の回答では、「止めたければ、撃ってみろ」(オフィシャルプロファイリングより)
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